国土交通省道路局が公開する「道の駅一覧」(2024年8月7日現在)によると、全国には1,221の道の駅があります。都道府県別に見ると、北海道が128駅で圧倒的な全国トップです。2位は岐阜県(56駅)、3位は長野県(54駅)、4位は新潟県(42駅)、5位は岩手県・兵庫県・和歌山県・熊本県(いずれも36駅)と続きます。
一方、道の駅が最も少ないのは東京都で、わずか1駅(八王子市の「八王子滝山」)しかありません。次いで神奈川県が4駅、大阪府・沖縄県が10駅にとどまります。道の駅は「無料で24時間利用できる駐車場・トイレ」など国土交通省の登録要件を満たす必要があり、地価が高く、まとまった敷地を確保しにくい大都市部では、そもそも設置のハードルが高いのです。
興味深いのは、この順位が単純な面積の大小だけでは説明できない点です。面積では北海道に次ぐ2位の岩手県ですが、道の駅の数では5位タイにとどまります。逆に、面積では全国7位ほどの岐阜県が、道の駅の数では2位に食い込んでいます。道の駅は、休憩施設であると同時に地域の農産物直売所や観光拠点としての役割も担っており、車での移動が生活の中心になっている地域ほど、道路網に沿って数多く整備される傾向があります。単に「土地が広いから多い」というより、「車移動が生活インフラとして根付いている地域ほど多い」と捉えるほうが、実態に近いようです。
地方ブロック単位で平均を見ても、この傾向ははっきりしています。東北6県の道の駅数の平均は約29駅、中部・北陸9県の平均も約31駅と、地方部のブロックはおおむね横並びで多い一方、関東7都県(茨城・栃木・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川)の平均は約19駅まで落ち込みます。しかもこの関東平均は、東京都(1駅)・神奈川県(4駅)を除いた残り5県だけで見るとさらに数値が押し上げられる構造で、道の駅は特定の1県が突出しているというより地方の各ブロックに満遍なく整備されているインフラであり、その対極に東京都・神奈川県という大都市圏が位置している、という構図が見えてきます。