香川県を44個並べると、面積がだいたい北海道1個分になる。そう言われてもピンとこないかもしれませんが、実際の数字で見ると北海道は83,422km²、香川県は1,877km²で、その差はちょうど44倍です。2位の岩手県(15,274km²)、3位の福島県(13,783km²)も北海道には遠く及ばず、北海道1道だけで日本の国土の約22%を占めています。最も面積が小さいのは香川県で、大阪府(1,905km²)、東京都(2,200km²)がこれに続きます。同じ「都道府県」という単位でくくられていても、面積という点ではまったく異なるスケールの地域が並んでいることになります。
この面積の大きさは、当サイトの人口密度ランキングとあわせて見ると、より意味を持ってきます。北海道は面積で全国1位でありながら、人口密度では下位に位置しており、広い国土に対して人口が少ないという構造が、当サイトの人口密度データからも裏付けられます。逆に面積最下位クラスの東京都・大阪府は、当然ながら人口密度では全国トップクラスで、狭い面積に人口が集中しています。面積という指標は、それ単体よりも人口と組み合わせることで、その県の「土地の使われ方」が具体的に見えてくる指標だと言えます。
面積の大小が、そのまま経済力に結びついているわけではない点も興味深いところです。当サイトの1人あたり県民所得との相関係数を計算すると、r=-0.10とほぼ無相関でした。面積で全国最下位クラスの東京都・大阪府・香川県のうち、東京都・大阪府は所得上位に入る一方、香川県は中位にとどまっており、「面積が狭い=都市化が進んで豊か」という単純な図式は成り立ちません。面積の小ささが所得に結びつくかどうかは、その狭い面積にどれだけの産業・人口が集積しているかという、別の要因次第だということです。
同様に、当サイトの森林率との相関係数もr=0.21と弱く、「面積が広い県ほど森林率も高い」とは限りません。面積トップの北海道は、広大な石狩平野・十勝平野を農地として利用しているため、森林率は70.6%と、上位の高知県(83.8%)・岐阜県(81.2%)ほど高くありません。面積の大きさは、その県の中身が森林なのか農地なのか、あるいは都市なのかまでは教えてくれない、あくまで「土地の総量」を示す指標だという点に注意が必要です。
面積という一見シンプルな数字も、人口密度・所得・森林率といった他の指標と組み合わせて初めて、その県の国土の使われ方が立体的に見えてきます。「広い」という言葉ひとつをとっても、その中身が農地なのか、森林なのか、都市なのかで、意味はまったく変わってくるのです。