大学数の総数だけを見れば、東京都が139校で圧倒的な1位です。しかし、これを人口10万人あたりに調整すると、順位は大きく入れ替わります。人口約1,418万人を抱える東京都は、大学数こそ多いものの、人口で割ると相対的に薄まり、代わって京都府が全国トップに立ちます。
京都府は大学数そのものは34校で全国6位タイですが、人口が約250万人と東京都の3分の1以下しかないため、人口あたりで見ると際立って高い水準になります。これは、京都府が「学生の街」というイメージ通りの実態を持っていることを裏付けています。京都には同志社大学・立命館大学・京都大学をはじめとする多くの有力私立大学・国立大学が集積しており、人口規模に対して極めて高密度に大学が存在する、全国でも独特な都市構造を持っています。
この指標は、しばしば「大学収容力」という文脈でも語られます。大学収容力とは、その都道府県の18歳人口に対して、大学の入学定員がどれだけあるかを示す考え方で、京都府や東京都はこの数値も全国トップクラスにあります。つまり京都府は、単に大学の『数』が多いだけでなく、地元の人口規模に対して受け入れられる学生の『枠』も相対的に大きい、学生にとって選択肢の多い地域だといえます。
人口あたりの大学数が高い地域には、もう一つの共通した特徴があります。それは、大学進学を機に地方から流入してくる学生の存在です。京都府や東京都のように大学が集積する地域は、地元出身者だけでなく全国から学生を集めるため、実際にその都市で生活する若年層の数は、住民登録上の人口以上に多くなっている可能性があります。当サイトの年少人口割合や人口密度のダッシュボードと組み合わせて見ると、大学の集積が地域の若年層人口や賑わいにどう影響しているか、より立体的に理解できます。
総数ランキングと人口あたりランキング、どちらも「その地域にとっての大学の重み」を示す指標ですが、意味するところは異なります。総数は教育インフラとしての絶対的な規模を、人口あたりは地域社会における大学の存在感の濃さを表しています。次に大学進学や引っ越し先を考える際、単純な大学数だけでなく、こうした違う切り口からも地域を眺めてみると、また違った発見があるかもしれません。