7.15歳。これは沖縄県における、女性と男性の平均寿命の差です。都道府県別の平均寿命を男女別に見て、女性の平均寿命から男性の平均寿命を引くと、この差(ジェンダーギャップ)が全国で最も大きいのが沖縄県(女性87.88歳・男性80.73歳)でした。次いで青森県(7.06歳差)、高知県(7.05歳差)、秋田県(6.62歳差)、島根県(6.58歳差)と続きます。全国平均のこの差はおよそ6.19歳ですが、沖縄県と、最も差が小さい愛知県(5.75歳差)との間には1.4歳もの開きがあり、男女差の大きさそのものが県によって異なるという、当サイトでも初めて扱う切り口です。
興味深いのは、この男女差が上位に来る顔ぶれです。沖縄県は女性の平均寿命では87.88歳と全国でも上位に近い水準にありますが、男性は80.73歳にとどまり、男女差だけが際立って大きくなっています。一方、青森県は女性86.33歳・男性79.27歳と、当サイトの平均寿命ランキングで男女ともに全国最下位の県ですが、それでも男女差は7.06歳と全国2位の大きさです。つまり、男女差が大きいことは「長寿の県」であることとは無関係で、女性が長生きする県(沖縄)でも、男女ともに短命な県(青森)でも、同じように男女差が大きくなり得るという点が見えてきます。
逆に男女差が小さい愛知県(5.75歳差)・岐阜県(5.61歳差)・長野県(5.55歳差)・奈良県(5.55歳差)・滋賀県(5.53歳差)は、いずれも男女とも平均寿命が全国上位から中位に位置する県です。特に滋賀県・長野県・奈良県は、当サイトの平均寿命ランキング(男性)で1位・2位・3位を占めた県でもあり、男性の平均寿命そのものを押し上げることが、結果として男女差を縮める方向にも働いていることがうかがえます。
この男女差がなぜ生まれるのか、単一の原因を特定することはできませんが、一般に喫煙・飲酒などの生活習慣や、就労環境における男性のストレス要因が男女で異なることが、平均寿命の男女差全体を生む要因として指摘されています。沖縄県・青森県のように男女差が大きい県では、女性の健康状態に比べて男性の健康状態がより大きく損なわれている可能性があり、男性を対象とした生活習慣病対策や健診受診率の向上が、県全体の平均寿命だけでなく、男女差の縮小にもつながる余地があると考えられます。
平均寿命は男女それぞれのランキングだけでなく、その「差」に注目することで、また違った地域の健康課題が見えてきます。7.15歳という数字が大きいのか小さいのか、まずはご自身の県の男女差を計算してみるところから始めてみてはどうでしょうか。